パーツから見るコスチュームジュエリー

  アメリカ製のコスチュームジュエリーに限られますが、高品質な品かどうかを判断する時、使われているパーツ、金属部品メーカーで、商品の良し悪し、真贋等を判断することがあります。特に使う時に一番稼働するイヤリングなら取り付ける為のネジやバネの部分、ブローチなら針や針を巻き留める部品、ネックレスの留め金、ブレスレットのクラスプなどです。
1868年にバートン・アラン・バロウ(B.A.BALLOU&CO.INC)によって始められた、部品メーカーバロウ社が生産するパーツは堅牢で、100年以上経つ品でも全く劣化が見られず、アメリカが素晴らしい技術を持って、様々な部品を製作していた事が判ります。アメリカンコスチュームジュエリーのトップともいえる、ミリアム・ハスケル、トリファリ、クレイマー、etc…が、このメーカーの合金製パーツを使い、多くの素晴らしい品々を製作生産していました。ヒキワ、ワカン、バネ式ブレスレットのヒンジ、ピンバッジの針と留金、ブローチの風車、針、特にイヤリングにおける板式のバネ、クリップタイプのバネの強度は世界でもここ以上に優れたものを作るメーカーは無いと言っても過言ではありません。勿論クオリティが高いという事は、お値段もそれなりであったことが想像可能。つまりバロウ社のパーツが使われている場合の品は、高品質という捉え方も可能です。